太宰の「佐渡」について
前稿の佐渡旅行記の冒頭、「私は太宰程の感受性はないにしろ、死にたくはないがその淋しさというものを体験してみようと思う。」と書いた。実は、その太宰の言う淋しさとは何かについて理解が不十分なままであった。旅から帰って、作品を読み返しつつ、考えたのが本稿である。読んでいただける場合は下の「Read the rest of this entry」を押して下さい
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Read the rest of this entry →このところ体調を崩したり、休日に突発で仕事の連絡を取らなくてはならなくなったりして、外に写真を撮りに行く機会が減っている代わりに、Instagramを見ている時間が多くなっている。
最近は前の記事に書いたように、私の写真がRICOHのGRのオフィシャルアカウントでフィーチャーして頂いたおかげでスナップ写真を見たりアップロードすることが多いのだが、日本人の撮った路上ストリートスナップは、近年の肖像権の問題で人を正面から捉えた写真が少なく残念に思っていた。試しに”#路上スナップ”と言うハッシュタグで検索して見ると、町の風景か、人物が写っていても後姿か、友達と思しき人が大半で、生活感や、その人の年輪を感じさせるような人物が写っていない。森山大道まで行かずとも、昔はもっと自由に人物の写真を撮り、撮られていたと思う。
その中で、外国人写真家の撮ったスナップは、案外そのような制約を外れて、日本の路上で人物を積極的に撮っているのを見つける。逆に、車のナンバーや、選挙ポスターなども映っているので心配になるくらいだ。例えばLaurent Roch(ローラン ロッホとでも発音するのだろうか、誰か教えて下さい)というフランス人の写真家は、しばしば日本を訪れて写真を撮っているが、味のある人物を撮っている。だから、今後日本の路上スナップを見たければ、外国人写真家の写真を探せば良いようになるかも知れない。
この写真家に限って言えば、本人のWebで”NOCTURNE“というギャラリーを設けて、日本の東京、大阪を中心とした夜の路地のスナップを展示しているが、日本人にとってはありふれた街角、住宅街の夜の風景でも、外国人の目にはやはり何らかの意味で写真を撮るに値する光景なんだなと思わせる。私も夜徘徊して、特別景色も良くもないのに写真を撮って歩くことがある。普通の常識を備えた日本人は、ありふれた景色にカメラを向けることはないので、私は生まれてからこの方日本に住んでいるのにも関わらず、一種の不適応人間で、ありふれた光景でも初めて接するような印象を持つのだろうと思う。
2018/11/24
ん
先日姪の結婚式に参列した。
お相手は海外留学先で知り合ったという、有名企業のエリート。本人もばりばりのキャリアウーマンなので、お似合いの二人だ。
写真撮影を頼まれ、プレッシャーを感じながらも何とか撮りおおせた。一日の撮影枚数としては自己最多の740枚。
それはそうと、叔父として、この姪にして上げられたことはあまりなく、彼女がイギリスの高校に留学していた時に物理の宿題を手伝って上げたことくらいだが(既出 正月休みの「しくだい」参照。余談ながらこの留学も世間のお嬢様、お坊ちゃま方がなさっている短期語学留学とは全然違う、みっちりと高校、大学で各国からの優秀な学生達との熾烈な競争を強いられつつ専門知識を学ぶ留学なのだ)、一つ思ったことがある。この宿題は運動量、エネルギー等の所謂保存則を使えば解ける。お金はどうか。私のレベルでは、預金通帳の残高を見て溜息をつくくらいしかなく、いかなる法則が作用しているのかとんと見当が付かない。この問題は、それこそ新郎と新婦、そして新婦の父君の専門領域なので、迂闊なことは言えない(迂闊と言えば、新郎は最高学府のうち誰でも知っている国立大学の物理学科、修士課程修了ということが判明したので、これも迂闊なことは言えないのだ)。さらに愛情はどうか。これは保存則は全く通用しない世界であると見えて、何もない所から突然発生するし、逆に突然醒めたりもする。相手に1の愛情を注げば、それが100倍になることもあるようだ。これからの二人の結婚生活、お互いを思いやり、愛情を育み合って、仲良く過ごして欲しい。
以上、叔父からのはなむけの言葉。
将来を約束された二人に祝福あれ
2018年9月吉日
んねぞう
最近Jordi Savallの演奏を視聴することが多く、勢いCouperin(クープラン)、Lulli(リュリ)等フランス系の作曲家の曲を聴くことが 増えて来たため、Bachとの年代比較のために作成
2018/04/28
んねぞう
このところ、自分の作った写真ブログの写真を素材に、BGM、字幕、テロップ付きのスライドショーの作成に凝っている。最初はAdobe Lightroomに付属の機能を使っていたが、好きなBGMを入れたい、必要なキャプションを入れたい、そして何よりも4kで見たいと思うようになり、現在Videopadというビデオ編集ソフトを使っている。
一枚一枚の写真の持つ力は弱いが、シリーズものにして、BGMも付けて、必要に応じてキャプションを付けると、それなりに見られるものになる。ただ、BGMは公開のWebに使うためにライセンスフリーの物を使わざるを得ないので、どうしても自分の写真のイメージと違ったものになる場合が出て来るが、それが時折「あれ? これもアリか」と言うような発見になることもあり、これもまた楽しい。
Webで公開するとスマートフォンで見る人も多いと思うが、時折、もっと大きな画面で高精細で見て欲しいと思うことがある。例えば、細かい雪が降っているような風景は、小さい画面で見ると単に画面が荒いと見られるのに対して、高精細のある程度大きな画面で見てもらえると、雪の一粒一粒のその先にある光景であるということがわかってもらえる。もともと自分の写真にインパクトがないだけなのかも知れないが、そこまで見てもらって、やっぱりお前の写真は駄目だなと言われたら諦めもつくというものだ
最近の作品
2018/04/08
んねぞう
自分の写真ブログの写真のうち、いくつかをスライドショーにして見た。
BGMについては、自分で楽しむ分については自分の買ったCDの音源を使っていれば良かったが、ブログではそうはいかないので探して見たら、フリーの音源が一杯あることがわかった。
しかし量が膨大なので、本当に自分の写真のイメージに合致しているものか、聴き比べていてもきりががないので、聴き比べた中で最もSuitableなものを選ばせてもらった。
あるものについては、曲を付けることで、今まで自分が持っていたイメージとまた違った印象を持つことになり、面白かった。
これに味を占めて、今度はビデオ編集ソフトを使ってキャプションを入れようと思い、フリーのソフトや有料版の体験版をいくつか入れて試して見ている。
現在のスライドショー付のエントリー。
私のBGM付のスライドショーとなると、どれもぞもも…となるような寂れた写真ばかりになるのは何故だろう
2018/03/24
んねぞう
昨年末に、会社で大変お世話になった方の奥様から、その方が昨年6月に亡くなったとの知らせが届いた。
その方を仮にOさんと呼ばせて頂く。
20世紀末、私が会社のある事業部の課長としてエンジニアリング関係のIT行政を任されていた時、私はこれから会社がグローバルに競争、そしてコラボレートして行くためにはグローバルスタンダード、或いはデファクトスタンダードに基く社内システムの変革が必要であるということを唱えていた。その時、別の事業部でIT関連の部長を務めておられたOさんが我々の事業部に移って来られて、新しい風を吹き込んで下さった。その下で、私はその方と初めてのアメリカ出張に行き、アメリカ人と議論をし、アメリカ人と一緒に御飯を食べ、休日にはいろいろなところに連れて行って頂き、アメリカの文化、アメリカ人の気質、ビジネスの要諦等を教えて下さった。初めてのアメリカであちこち車を運転させられて、まあ良く事故も起こさずに帰って来れたものだと思う。忘れもしない、アトランタオリンピック前年の1995年のことだ。Oさんは若い頃にアメリカに駐在していろいろな経験と実績を積んでいて、人間的にも日本人、アメリカ人の区別なく通じ合える才能を持った方だった。このような方との出張、仕事を通じて自分のやるべきことがOさんのお蔭でまるで車のハイビームで照らされているように、やることは間違っていないという確信が持て、よし、あとはやるだけだという気持ちにさせられたものだ。この経験が元になって、アメリカに限らず、その後の中東、アジア、ヨーロッパ、インド等様々な国とのビジネスの座標軸はこのOさんの薫陶による。
出来の良い弟子ではなかったが、自己、或いは自国を相対化して眺めることを覚えた。日本の常識は世界の非常識というのは言い過ぎだが、日本人として無意識に行っている動作が、ひょっとして外国人には色々な意味で「!?」ということになっていないか。これは、私が外国に行って違った風習、仕草、景色などで面白いなと思うことの裏返しでもあるが、とにかくよくわからない人間のいる日本に来て、色々戸惑うことに対して、外国人の視点から、何に困りそうだということが見える。現在外国人の部下がおり、仕事上は優秀なので何の手助けもいらないが、その他の仕事の進め方、また生活の面で助けてあげられていればうれしい。
話が逸れたが、こんなことになるのだったら、生前無理をしてでも九州のご自宅にお邪魔し、教えを乞い、また酒を飲みながら馬鹿話でもしておくのだったと悔やまれる。
ご冥福を心からお祈り致します
関連の記事 — 1995年にOさんと出張の時のはなし↓
2018/01/08
んねぞう
自分 のメインで使っているデスクトップのC:ドライブに240GBのSSDを使っているが、このところ空き容量が極端に少なくなっていて、いろいろ調べていたのだが、\Usersフォルダのレベルで見たディスク占有量とその下の個別のフォルダーの占有量の合計が数十GBのレベルで合わないので不思議に思っていた。
そしたら、ある時Appdataと言う自分からは見えないフォルダが存在し、その中でAppleのフォルダの占有量が極端に多く、それがiPhone, iPadのバックアップデータであることがわかった。
このデータを何とか別のドライブに移せないかとググってみたら、DOSのCMD.exeのMKLINKと言うコマンドでジャンクションを作ってやることでリダイレクトできることが分かった。おかけでディスク容量は一息つくことが できた。
以上、心覚え
2017/12/10
んねぞう
iPhoneの機種変更をした。以前iPhone SEが欲しいと書いたが、私の2年縛りが解けた今、既にSEは32GBモデル以外完売となってしまっているようだった。
iPhone6sから8への機種変更だが、下の写真でどちらがどちらかわかるだろうか。
左が古い6s、右が8、どちらもスペースグレイ。
6sの背面はアルミ、8はガラスだそうだ。無線充電を可能としたそうで、質感がぬめっとなっている。それよりも、私にとってのメリットは、JR東日本のSUICAが取り込めること。これで、通勤時にスマートフォンと定期入れの両方をワイシャツの胸ポケットにねじ込まなくても良くなった。最初に使う時に、本当に使えるかどうかどきどきしたが、Walletのアプリも、Suicaのアプリも起動せずに使えることができてほっとした。以降、改札でタッチすることに、電話機の「コトッ」と言う振動とともに画面にSuicaが表示され、ゲートが開くたびに、一人で小さく人に聞こえないように「おー」と言って通過するのであった。
因みに両者も寸法と重量を比較すると、8の方が0.1ミリの単位で大きくなっていて、体積の増加率と重量の増加率はほぼ等しいことがわかる。
iPhone6s | iPhone8 | |
高さ (mm) | 138.3 | 138.4 |
幅 (mm) | 67.1 | 67.3 |
厚さ (mm) | 7.1 | 7.3 |
重量 (g) | 143 | 148 |
体積の増加率3.19%
重量の増加率3.49%
データの移行については、いろいろ抜けがあってその都度追加しているが、一つ誤算だったのは「Omoidori」と言うハードの適合性。これはプリントされたL判、2L判の写真をiPhoneのカメラを使って画面の反射なしに取り込むものだが、iPhone 6sでは使えていたが、8では、筐体に嵌りはするものの、撮影ができなくなっていた。iPhone 7、8対応版が別に売り出されているので、別途購入の必要がある
2017/12/06
んねぞう
私は鞄に特に惹かれる。布製、革製に関わらず、リュック、ショルダーバッグ、カメラバッグ、通勤鞄等、自分の気に入ったものをじっくりと調べて比較して考えて選ぶ。手持ちの鞄でいくつか皮革製の鞄があるが、プライベートのちょっとした出歩きの時に使っている鞄がこれである。今日レシートを調べて見たら購入が07年6月とある(拘りのある品物についてはこういうものを記念/記録のために取っておくタチである)。平成7年ということはないと思うので、西暦2007年であろうと思うが、それでも10年使い続けていることになる。メーカのHPを見たら未だにロングセラー商品としてラインアップされている。愛着も一入である。しみじみと見ていると、革が買った当初からくたっとして良い感じになっている。それは良いが、買ってから一度も手入れをしてやっていないせいか、角が擦れて毛羽立っているので、これはいかんと、先週末にミンクオイルを買って塗って見た。鞄屋では、ミンクオイルは、革の種類によっては「強い」と言われたので心配だったが、大丈夫なようだ。お陰で、全体に色が濃く落ち着いて、擦れた部分も油が浸透して、多少艶が戻って来た。
下の写真は、始めiPhoneで撮ったのだがホワイトバランスが良くなく、電話機自体でうまく調整できなかったので、デジタル一眼レフカメラで撮影し直し、RAWデータをLightroomで修正して、実物の色合いに近づけたもの。こういう場合はやはり本職のデジカメに軍配が挙がる。絞りを開けて撮ることにより、雑然とした背景もぼかすことができるし…
2017/10/01
んねぞう