Archive for the ‘写真’Category

文芸同人誌到着

私が所属している同人誌の9月発行分(文芸同人誌 澪 第16号)が到着した。私の作品はフォトエッセーだが前号の経験を踏まえ、紙面上の構成は一緒だがスタイルを変えた。結果、随筆でもない、写真集でもない、詩でもないものができた。写真については、紙面上での仕上がりの評価方法が分かったので、コントラストを上げるなどの処理を施して、少しはメリハリのある紙面にできた。もとより私の写真は諧調とか、鮮鋭度などを云々できるレベルではないので、大して悩むことはないのだ

編集長による最終校正の段階で、差別的表現に関する指摘があって、原稿を修正した。やさぐれた心境で綴っている内容なので、どうしても毒のある表現が見え隠れするのだが、これを公に発表した際に生ずるリスクと、犠牲と、本当にこの言葉を使いたいかというバランスを考えなければならない。何かあった場合、迷惑は自分だけではなく、関係者にも及ぶことになるが、それでも自分の表現を貫きたいのか、という問題に直面して、一も二もなく文言を削除した。これは編集長による強制ではなく、自分で出した結論だ。ブログで一人で呟いている分には、一人で説明責任を負えば良いわけだが、書籍という媒体で発行する際の注意点について気付かされた

心配なのは、今後開催される合評会で何を言われるかだ。文学表現で何十年と研鑽を積んできた人たちにとって、そういや俺もむか~しこんなやつ作ったっけな的な作品に、何を言われても良い覚悟は、原稿提出の時点でできてはいるのだが、まあ、写真教室の先生並びに同誌編集長の言われるところの「ぷるぷる」だな。俎板の上の「ぷるぷる」だ。

2020/10/03
んねぞう

写真の写真を撮る

今年の誕生祝いに、奥さんから何が欲しいか聞かれたので、以前図書館で借りた本で小島一郎の写真集を自分のものとしたかったことを思い出してプレゼントしてもらった。これを。折に触れてひっくり返して見ているが。以前安いプリンタに付属しているスキャナで、気に入ったページをスキャンして、これを自分のiPadに入れて見ていたのだが、このスキャナの最高の解像度(多分1200dpi)でスキャンしてもモアレ縞が酷かった。モアレ縞の発生しない最適な解像度があるのかどうか知らないが、写真集が自分のものになった今、気に入ったページの写真をカメラで撮影しようと思い立った

カメラは、自分の手持ちのカメラの中では、経験上条件が揃えば良い(くっきりした)描写をするOlympus E5と14 – 54mm(35mm判換算28 – 108mm)の標準ズームレンズ。本当は別に持っている50 – 200mmズームが使えればもっと良いのだろうが、引きが取れないので。距離的にはこの標準レンズの望遠端でちょうどページが収まる感じだ。Olympusでは50mmマクロの評判が良かったので、これで撮れば理想的なんだろうか

三脚でカメラをセットし、ページがめくれないように紙クリップでページを固定する。紙の腰が強いので、しっかり押さえなければページが盛り上がって画像が歪むが、あまりぎちぎちに抑えると製本が壊れそうになるので、そこの折り合いをつけながら

照明は、昼間は窓からの外光と室内の蛍光灯の照明、そして補助として100円均一ショップで買ったLEDライト。部屋が通りに面しており、お向かいの家の外壁が純白で、反射が強いので雨戸で少し遮って。紙面はコート紙で光沢があるので照明の反射を避けると変な角度になって狭い部屋で三脚の足の置き場に困ったり、その結果人間が変な格好で撮影をすることになったりすることをクリアしながら撮影

ライブビューで拡大しながらピントを合わせ、ミラーアップ機能を使って極力振動を減らし、シャッターボタンを押したらシヤッターが切れるまで息を止めて、そのままの姿勢でフリーズ

その結果、以前スキャンしたよりは大分ましな結果になったが、3つ課題があった

一つ目は歪み。レンズの収差からくるものと、写真集の位置決めが甘いことと、どうしても紙面を正確に平面にすることができないため発生する。ここはもうあきらめてLightroomの修正機能(水平、垂直方向歪み補正、回転)をフルに駆使して、妥協できるレベルまでもって行く

2つ目は色調。撮った写真と写真集を比べると、照明の影響もあるのだろうが、見た目がどうも違う。原画は白黒写真とはいえ大分セピアがかかっている。これもLightroomの彩度、色温度、色かぶり補正機能を駆使して妥協できる範囲まで追い込む。大体彩度を+20、色温度を+250~500°位上げ、色かぶりを+5~10程度の組み合わせで何とかなった。セピア調にするのに、色温度を上げ、そして色かぶりを緑に寄せれば、それらしい雰囲気になることが分かったのは収穫だ

最後はモアレ縞だが、何枚かの写真で発生した。これは流石のLightroom様でも如何ともし難く、再撮影した。絞りを変えたり、ほんの少しピントをずらしたりして撮影したところ、まずまず妥協できるレベルにはなった。前回と微妙に被写体との距離が違うことも功を奏したのかも知れない

写真の写真を撮ること一つを取ってもなかなか奥が深い。縦横、水平垂直を如何に正確にとるか、照明、色調、モアレ縞の問題それぞれに気を配って撮影されていることがわかる

これからjpegに変換して、iPadのフォトアルバムに1枚ずつ登録して行く作業、スライドショーを作る作業が待っている。楽しみながら少しずつやって行きたい。

※ 本稿では当初小島一郎氏の写真集の中から1枚の写真の一部を切り取り、作業のプロセスの紹介に使おうと思いました。これは小島氏の写真の芸術的価値を損ねる意図は毛頭なく、飽くまでも私のやったことの説明が目的ですが、たとえ一部であっても公衆送信権の問題もありそうで、掲載は控えることとしました。もしこの記事をご覧になっている方がおられましたら、一体何のことだかわからない記事となりましたこと、お詫びいたします。なお、撮影した写真は私個人で楽しむ目的ですので著作権法上は問題ないと判断しています。因みに当該書籍は「小島一郎写真集成」青森県立美術館監修、(株)インスクリプト、2012年12月10日初版第5刷発行です

2020/09/27
んねぞう

写真ブログの表示不具合

私の写真Blog”んねブラ“の記事で、アイキャッチ画像の指定をしても記事表示画面に表示できないことがしばしばある。すべてできないのではなく、できることのほうが多いのだが、できないものは何をしてもできない。例えばこれ。テーマを変えてみるとこの現象は発生しない。然らばと、このテーマに関するフォーラムを見ても、そのような現象に関する記述はない。一体どうしたものかとこの数週間考えている。Wordpressのサポートフォーラムで質問してみようかと思ってアカウントを登録したまでは良いが、そのテーマがWordpressのデフォルトの一つであるTwenty elevenで、2011年のものなので、今更…と言われても仕方がないのかも…と逡巡している。これは解決してから投稿しようと思っていたが、まだ埒が明かないのでとりあえず書き留めておく

2020/09/13
んねぞう

コサイン誤差

先週の写真教室で、フォーカスのところでコサイン誤差のお話があった。これまで雑誌などでコサイン誤差という言葉が出てきて、何となくこういうことかな、という感覚でいたのだが、この機会に、何故三角関数の「コサイン」が出て来るのか、何故サインでもタンジェントでもなくコサインなのか、検証して見た。

以下はその結果。知っている人は見る必要はありません。あちこち脱線するかも知れないし

まず、コサイン誤差の発生する状況の設定

同じ焦点面(焦平面ともいうらしい)に真珠と豚を配置する。真ん中に豚、右寄りに真珠を配置する構図とし、焦点は真珠に合わせたい

豚に真珠

撮影の手順として、カメラを構えたらまず右の真珠に向けて焦点を合わせてロックする。この時の焦点距離をf1とする(上から見た図)

次に、カメラを豚の方に向ける。この時カメラを振った角度をθとする。また、真珠と豚は目的とする構図の同一焦点面にあるので、カメラと豚の距離は、カメラと真珠の距離とは異なって来るはずである。この距離をf2とする

そのままシャッターを切ると、その結果、写真は多分こうなるだろう。豚も真珠もぼける。コサイン誤差が被写界深度を超えた場合は(だよね)

豚に真珠

ここまでの理解は、多分正しいのではないか。間違っていたら、これから先の議論が台無しになるので、その場合はそっと教えてほしい。そしたらこの記事もそっと消すから

いよいよこのコサイン誤差の定式化だが、下はこれまでの説明をまとめた図。ここでは、このコサイン誤差は次のように定義する

コサイン誤差

コサイン誤差(仮にεとする) は、 真珠に合わせた焦点距離 (f1) と、正面の豚とカメラの距離 (f2) の差

ε = f1 – f2

となる。ここで

f2 = f1 cos (θ)と表現できるから、

ε = f1 (1-cos(θ))

と表現できる。なるほど。このように三角関数のcosineを使って表現できるからコサイン誤差というのだ

試しに、f1=1000mm、θ=30° としたらコサイン誤差はどれくらいになるか計算したら、約134mmとなった。これと実際の被写界深度を比較して見る。例えば、50mmの標準レンズをF8に絞った場合

前方被写界深度 87.59 mm
後方被写界深度 106.19 mm
被写界深度 193.78 mm

となり、豚も真珠も焦点面より前にあるので、多分前方被写界深度が適用されるだろうから、87.59mmに対してコサイン誤差134mm、全然ダメということがわかる

ひとつすっきりした

と同時に、被写界深度は前方と後方が異なるということがわかってしまった。この物理的直観がつかめないという課題が…

※ 被写界深度の計算には 「keisanサービス」https://keisan.casio.jp/exec/system/1378344145 のお世話になりました

2020/08/09
んねぞう

09

08 2020

私的ビデオミーティングシステム拡張計画

昨日のセットの反省に基づいて、今後のシステム拡張の計画。いろいろ妄想を膨らませ、Webで売られている製品を比べたりして一人で楽しんでいる。実行に移すかは別問題。

iPhoneを中心として、音声と画面はテレビに任せ、iPhoneはカメラとして被写体から少し離れたところに置くのと、テレビのスピーカーからできるだけ離してハウリングとエコーをなくすためにマイクはコード式の外付け式。iPhoneはLightning端子しがないので3.5mmジャック変換アダプタを介してマイクに接続。(iPhoneのカメラは画素数の多い背面カメラを使う)

iPhoneの代わりにiPadを使う場合には、iPadには3.5mmジャックがあるのでマイクはそこに接続、空いたLightningジャックには充電アダプタを接続。(iPadのカメラは画素数の多い背面カメラを使う)

2020/07/12
んねぞう

Illustrations : Courtesy of Silhouette Illust (www.silhouette-illust.com)

私的ビデオミーティングセット

プライベートでもオンラインで話をすることが多くなった。いろいろ必要に迫られて、小物を探して見た。

iPhone、 iPadで、こちらが複数で参加する場合、カメラの画角が狭くて一人しか画面に入れないため、探してみたら、やはりあった、コンバージョンレンズ。クリップでiPhoneを挟んでレンズの前に来るようにする。

表のレンズを外すとマクロレンズとして使えるそうな。

使ってみると、iPhone8のレンズは35mmフィルムカメラ換算で焦点距離が29mm相当のものだそうだが、コンバージョンレンズを使うことで私が持っているレンズのうち一番広角である17mmより画角が広くなった。ただし、樽型の歪曲がひどい。オンラインミーティングに使うので別に困らないが。

もう一つ、iPhoneを掴んで三脚座に固定できるアタッチメント。三脚で有名なManfrottoのもの。三脚は高くて買えないので、せめてもの贅沢。

全く同じに見える製品が、国産のブランドでも売られていたが、見栄を張って300円程度高いこちらを選んだ

底面と背面の2か所にねじ穴がついている。さすがにManfrottoを名乗るだけあって頑丈そうだ

背面にスタンドがあるので、簡易スタンドとしても使える。この付け根は華奢そうだ。上下の赤い柔らかいプラスチックの貼ってある顎を引っ張ってiPhoneを入れるのだが、バネが強くて、ここからiPhoneが外れて落ちる心配はまったくない代わりに油断すると顎と本体の間に指を挟んで、痛みのあまり体の動きが停止することになる。

これらをiPhone 8に付けてオンラインミーティングにセットアップして見た

カメラは画角が広くなったので、こちら側は二人が並んだ様子が十分写せるようになった。角度も三脚が使えるようになったので、好きな角度にセットすることができた。外付けスピーカで音質もグッド。問題は、画質だ。前面カメラの画素数が背面カメラに比較して少ないことと、レンズ自体の性能が良くないらしく、相手からはぼやけているとの指摘があった。レンズ自体の性能はもう仕方がないとして、今後は背面カメラを使った形を模索したい。

世の中には広角レンズを備えたり、また望遠レンズを備えたスマートフォンもいっぱいあるので、そういうスマートフォンにすれば、という意見も当然ある。しかし私はスマートフォンのカメラに対して多くを期待していない。私のブログを見て頂いている方は(いないだろうが)わかるように、私は写真を趣味としていて、いつも出掛ける時は最低でもRAWで撮影できるコンパクトデジカメを携行しているので、「写真」を撮る場合はこれを使う。スマートフォンのカメラはメモ代わりに、とか、ちょっとカメラを取り出すのが面倒だったり、カメラを取り出すと構えるような相手を撮るという時しか使わない(そもそもめったに人は撮らない)。シャッター音も嫌だ。なので、私はビデオミーティングだけのために広角レンズを備えたスマートフォンを買う必要も、理由も見出せないのです。

下は例によりSystem Diagram

2020/07/11
んねぞう

Illustrations : Courtesy of Silhouette Illust (www.silhouette-illust.com)

物撮り

3月末から在宅勤務となっている。緊急事態宣言と共に、週末にふらっと写真を撮りに出かけるということができなくなったので、これまで機会があればトライしようと思っていた屋内での物撮りをしようと思い立った。簡易撮影ボックスを作って。

まずはペーパーパンチ。今回、何故か撮影ボックスの製作に活躍した。用途外の使い方をしたので、切れ味が悪くなっていないか心配
Bluetoothのポータブルスピーカー。10年位前、インドに頻繁に行っていた時期、滞在時にiPodから音楽を流して聴くために買ったもの。今のスマートフォンはコーデックをサポートしていないらしく、ケーブルで繋ぐしかない
唐草模様の布(カメラをくるむラッパー)を敷いて。筐体が小さいにも関わらず低音がすごく出て良い。筐体の裏に取り付けてある電池自体がサブウーファーみたいに振動する設計。これが今もサイズからは想像もつかない音を出す。机が振動する
在宅勤務の際に、会社のノートパソコンでは、電話/テレビ会議の際の音がしょぼいので、これをケーブルで繋げて使っている
照明の位置を変えて、少し高級感を出してみた
以前机の上で撮った時に金属の曲面に蛍光灯スタンドの反射が強く往生したピンバッジ。光が柔らかく分散されて、まずまずの感じ
マニュアルフォーカスのレンズ。以前も撮ったが、被写界深度が浅いため、もう少し工夫が必要か
最後にiPhone 8。今週iPhone SEが発売されたが、もしSEを買うときにWebで売るとしたら、この写真は使えるだろうか

撮影ボックスをWebで物色していたが、30cm程度のものでも良さそうはものは5,000円近くするので迷っていた。見たら自作している人も多いので、私も1週間ぶりの食品の買い出しのついでに100円均一ショップで速攻で材料を買って来た。PP(ポリプロピレン)シート(1mm厚)5枚、タイラップ、模造紙、そして照明にLEDランタンを買った。これで1,000円しなかった。

タイラップの髭が伸びているが、後で切った。上に載せているのがLEDランタン。重みで天板が撓んでいるが、実用上は何とかなっている。模造紙を適当に折ったたものを敷いて。
計画図。1週間の仕事が終わった金曜日の夜、酒を飲んだ後でフリーハンドで書いたので、多少の作図ミスはあるが、自分がわかっていれば良いのだ。〇は穴をあける位置。ここで、冒頭のペーパーパンチが活躍した。素材のPPシートの大きさが50cm×33.5cmだったので、そのまま箱を作ったのでは奥行きがありすぎて使い勝手が悪かろうと、底の部分は原寸の50cmのままで、天の長さを33.5cmにして、撮影時に上からも狙えるようにした
100円均一ショップで、Webで見たような部材が見当たらなかったので、PPシートを使った。自立するかがポイントだったが、タイラップで要所を締めることで自立はできるだろうと踏んだ。LEDランタンの光は結構強烈だが、これをPPーシートがうまく拡散してくれるのは期待以上だった。ただ、LEDランタンを載せた時に天板が撓むのが気になる。何か補強の方法はないか思案中だ。また、収納するときは一部のタイラップを切れば折りたためるし、また組み立てるときはまた使い捨てのタイラップで絞めれば良い

結果として、光の回り具合が格段に良くなり、写り込みもなく、1,000円未満の費用ですごい効果が出せた。これからいろいろ家の中のものを撮影して見たい。何でもないものが、あら、これ良いわね、等という発見があるかも知れない

2020/04/24
んねぞう

写真のアスペクト比について

昨日の写真教室で、今月の写真展(コロナウィルスの影響で中止になるかも知れないが)に出展する写真について、講師の先生から指示があった。 写真展の全体の統一性を考慮し 、サイズは四つ切指定。したがって、私はこれまで1:1.4のアスペクト比で撮影していたものを、今後は1:1.2のアスペクト比での撮影となる。今日もお寺を何軒か回って撮影したが、どうしても撮るときはファインダー全体(1:1.5)で構図を設定しているので、帰ってトリミングするときに戸惑うことが多い。歳をとってくると変化に対応するのに時間がかかるので、これは時間をかけて慣れて行くしかない。

それよりも困るのは、四つ切のプリンタ用紙が店頭ではなかなか手に入らないことだ。白黒用のプリント用紙に至っては、50枚で4,000円以上する。私にはとても手が出ない。

しかし、良い点もある。以前のアーティクルで書いたように、これまで私が常用して来たA4と比較して約24%も面積が広い。これで多少写真の訴えの量も増えるかも、という期待ができる。わかっています、良い写真はプリントの大小に関係ない、ということは。しかし私はそれすらも動員しないといけないレベルですんで、はぃ…(居直り)

2020/03/21
んねぞう

22

03 2020

長屋門写真集

私の属している写真教室の先生の制作された写真集がWebで公開された。私はそのレイアウト、というかBlogの設定作業をさせていただいた。「長屋門の四季」というタイトルにしたので、春夏秋冬のカテゴリーでアクセスできるようにしたいと思って悪戦苦闘し、何とか形にしたが、一部どうしてもスマートに行かず、画面がダサい部分があって、これが悔やまれる。これは偏に私の責任である。

しかし、これ以外は非常に内容の濃い写真集なので、是非見て頂きたいと思う。

長屋門の四季

2020/02/28
んねぞう

津軽旅行記

真冬の2月に、何回目かの津軽に出かけた。今年は現地の雪が少なくやきもきしていたが、1週間前になって雪が積もり始めてくれた。

今回の旅の目的は3つ

  1. 写真家 小島一郎の幻影を追うこと
  2. 五能線沿線の海岸を1か所で良いから歩くこと
  3. 津軽三味線の始祖 仁太坊の生まれた場所を訪れること

写真家 小島一郎の幻影を追う

津軽を代表する写真家 小島一郎の足跡を辿って、車力、十三湊を歩き、津軽の冬の景色を撮る。昨年初めて小島一郎の写真集を見て、津軽の感じ方に間違いはなかったように思っている。小島の写真の特徴は、雲、そして雪の描写にあると思う。雲は覆い焼きの技法によって劇的な表情を見せ、雪は、束の間顔を見せた陽光によって、橇跡が硬くなって鈍く光を反射している描写が私には強く印象に残った。また、吹雪の中、角巻を纏って歩く婦人、同じく吹雪の中で佇立する電柱で一つ灯っている裸電球。これらの残像を脳内に保ち、 「また来たじゃ」と心の中で呟きながら カメラを握って歩いた。歩いたとは言ったが、限られた時間内で鉄道の便もないので、レンタカーを駆って歩いたのだが。小島の時代からすでに60年の歳月が経ったので、当時そのままの景色が残っている由もないが、幸い吹雪いてくれたので、それらしい雰囲気にはなったと思っている。

来島海水浴場
アイスバーンの道を抜けて開けた駐車場に止めた車から降りると、よろけそうな風にあおられる。見る見る間に露出した顔と手から体温が奪われ、手はかじかみ、口は回らなくなって、「まみむめも」は「もぁむぅぃんむぅむぅぇんむぉ」となってしまう。斜面に生えている草は風によって完全に斜面に撫で付けられてしまっている
十三湊の凍結した明神沼
しゃりきサンセットドーム近くの海岸にて
スーパーで見つけて買って来た地酒。十三湊は昔、安藤(東)氏の拠点だったことに因んだのだろう

五能線沿線の海岸を歩く

ここでは、五能線の深浦駅で下車し、行合崎を目指した。

五所川原駅に入線して来た列車
雪の上に落としたわけではない。海岸を歩くと横殴りの雪がこのようにレンズにこびりつく。溶けないので、水となってレンズの中に侵入しないので助かる。後でこの写真を見て、手振れ補正機能がOffになっていることに気が付いて慌てた。しかし雪の中では手振れ補正が必要なほどシャッタースピードを落とす必要はなかったので一安心
駅を出て国道を北に歩く。現地に着くまでは、国道を歩けるか心配だったが、歩道の上に積もっている雪は浅く、楽に歩くことができてほっとする。東北南部の豪雪地帯では、車道の除雪に手いっぱいで歩道まで手が回らず、やむを得ず車道を歩かなければならないことがあるが、身の危険を感じる。もっとひどいときは、雪が解けた水を車が跳ね上げて走るので、とても歩けた状態ではなく、泣く泣く目的地に行くのを諦めたこともある
今日の晩はこの地酒。一昨年竜飛に来た時も飲んだな

津軽三味線の始祖 仁太坊の生まれた場所を訪れる

これが今回の旅の最大の目的である。岩木川の畔、神原に生まれた仁太坊を記念した石碑を目指し、その場所の雪を踏み、風に吹かれること。

これがその石碑。この近くで仁太坊が生まれ、そして津軽三味線が発祥したのかと思うと、感慨深い
お土産に買った津軽弁のピンバッジ。「No.」のも欲しかったがなかった。地元の方に聞いたら「ま(ぃ)ね」と言うらしい

この時の写真はんねブラに掲載しました

車力-Feb.2020:写真家 小島一郎の幻影を追って

深浦-Feb.2020

金木-Feb.2020:津軽三味線の幻影を追って

2020/02/10
んねぞう