PC更新決行記1 – PCコンセプト変節の記

つらつらと検討を重ねてきた我がデスクトップPC(若松号)について、ついに昨日パーツの注文をし、今日すべて届いた

5月に仕様の検討状況を記したが、今回はその後状況の変化、並びに自分自身の変節があったので、どのようになったか、その経緯も含めて纏める

CPU

CPUについては現行のintel第3世代からちょうど10年後の世代と言うことで第13世代 Intel core iシリーズと決めていたが、今後10年使えるCPUと言う条件の下、性能と予算のバランスで楽しく悩んでいた。当初core i7 13700Fを候補としていたが、予算的にはcore i5 13500が良い。しかし13500は所謂「なんちゃってRaptor Lake」と言う誹りが一部に聞こえていて寝ざめが悪い。だとすると、13500の一つ上の13600Kはどうか? 13500だとCPUクーラがセットでついて来るが、13600Kは別途、それも結構強力な空冷クーラも揃える必要がある。13600Kと13500どちらにするか、結構長く(楽しく)悩んでいた。13500はTDP65Wで冷却の心配をする必要なし、一方13600Kは空冷クーラーでぎりぎり冷やせるかどうかと言う爆熱CPUで、BIOSで電力制限をどうのこうのと楽しそうな話も聞く。そうこうしているうちにCPUの価格が少しずつ上昇しているのに気が付いて、昨日、勢いで13600Kをぽちった

CPU cooler

CPUを上記のように、リテールクーラなしのモデルとしたことで必然的にCPU coolerを別途調達しなければならない。このCPUは、YouTube、Webの記事を見ると多分空冷クーラでぎりぎり冷やせる限界のモデルのようだった。10年前と違い、現在は簡易水冷が市民権を得ているようだが、私のようなロートル(死語か?)には敷居が高いので、空冷しかない。見ていると、Deepcool社製のAKシリーズが幅を利かせており、特にベーシックモデルには下手をすると3,000円を切る価格だがその割に良く冷えるAK400、ハイエンドにはAK620が控えており、その中間にはヒートシンクは一つなのに最初からデュアルファンのAK500がある。AK400は、CPUの電流制限をすればうまくパフォーマンスを引き出せるような感じだが、それならば別にこのCPUを使う必要はない。それではと言うことで、その上のAK500についても、ファンが2つになったからと言って大きな効果がある様には見えず、何よりも価格が上位のAK620と1,000円程度しか違わない(AK620が約8,000円なのに対してAK500は7,000円)ので、どうせならAK620にするべ、と言うことになった

Mother Board

5月に、

  • メモリ容量の増量に対応できるために、メモリスロットは4スロット備えているもの
  • Overclockはしないので、中級以下のチップセット装備したもの
  • Wi-FiのM.2スロットを備えたもの
  • USB 3.2 Gen.1 以上のType Cフロントパネルヘッダを装備したもの
  • DDR4対応のもの

と言う条件を掲げた。これらを満たし、かつWiFiモジュール付属で価格.comで2万円を切るGIGABYTE製のものがあって目を付けていたのだが、やはり見ている人は見ているようで、2~3週間で売り切れてしまっていた。上のCPUの項でも書いたように、全体的に、PCのパーツの最近の値下がり傾向は底を打ったように感じていたので、そこいら辺の焦りもあって、今回パーツ一式購入に踏み切ったものだ。MSIの物が同価格帯で出ていたので、この板を購入することとした。このMBはCPU電源に8PINのコネクタ1個に加え、4PINが1個備えられているのだが、当初流用を考えていた既存の電源装置には、8PINのコネクタ1個分のケーブルしかないので、勢い電源装置も新規に買うことになった

電源装置

上のMother Boardの電源の要求に伴い、新規に550Wの電源を買った。容量の計算にはドスパラのサイトを活用させて頂いた。下記はその計算結果

今現在導入予定のないグラフィックスボードの75Wも入れるとお勧め容量に足らないものを買ってしまい、やっちまったか?感があるが、まあ常時最大消費電力で動かすわけでもなし、と湧き上がってくる不安を押し込める

メモリ

発作的に7月に買ったDDR4 25600 8GB×2枚セットを使う

ケース

今回私の変節で大きく方針が変わったものがケースである。当初5.25インチベイは必須だと息巻いており、その理由は、CDで人にデータを渡す機会が多いためとしていたが、冷静に考えると、その機会はそれほど多くなく、5.25インチベイを備えたケースは如何にMicro ATXで、現行のATXケースよりも背が低いと言っても、USBジャック、電源スイッチに真上からアクセスするものが多く、設置場所(ケース上の空間)の制約から選択の幅が狭くなってしまうことが分かった。さらに、外付けのUSB接続のDVDドライブも持っているので、いざとなればそれで対応すれば 良いじゃん、となり、IN WINのケースを狙っていたが、この1週間のうちにその製品が軒並み在庫切れとなっていた。その次の候補としてASUSのケースがあったので、もうこれ以上時間をかけてやきもきしていても仕方がないと思い、注文した。IN WINとASUSの両方とも静音性よりもエアフローに振り切った形式で、特にASUSに至っては前後上下左右6面が細かい通風用のパンチ穴が無数に空いた板で構成されており、静音性もへったくれもないものなので、組み上がった後の騒音がどうなるかが見ものだ。逆に通風性が良いので、ケースに付属しているケースファン1つと強力なCPUクーラのファンでエアフローが賄えるとなったら、ファンの回転数が抑えられて、逆に静音PCになるかも知れない。(今回は、CPUのグラフィック機能でどこまでいけるか試してみたいのでグラフィックボードは装備しないこととしている)

グラフィックスボード

私は、当初の方針で書いた通り3Dグラフィックスゲームはしないので、グラフィックスボードに期待する機能は写真現像、動画のエンコードなのだが、いろいろ調べていると私の使おうとしているソフトではあまりグラフィックスボードのご利益がなく、できるだけお金はCPUに振った方が良いと判断して、まずはグラフィックスボードなしの状態からスタートすることとした。core i5 13600Kのグラフィックス性能が手持ちのGTX750Tiとどの程度の差があるか興味がある。必要があれば、後で買い足せば良い(GTX1650が買える程度の予算は残してある)

総括

以上、ぐだぐだ述べてきたが、結局何をいくらで買ったのかを纏める

表中「HDDアクセスランプ」なるものが紛れ込んでいるが、今回買ったケースにはHDDアクセスランプが付いていない。私はシステムの稼働状況を見るために、良くHDD/SDDのアクセスランプを見るので、それがないと落ち着かない。これを買ってMotherboardに繋いでケースの内側のどこかに貼り付けておくと、このケースは穴だらけなので、漏れ出てくる仄かな光で忙しさを教えてくれるだろう

当初予算(現金10万円)をクリアした。後に万一グラフィックスボードが必要となった場合、GTX1650程度は買えるよう、2万円を残してある

まとめ

  • CPUの選択は気持ちがcore i7 13700、i5 13600K, 同13500、特に13600Kと13500の間を激しく行き交っていたが、その時の精神状態で13600Kに軍配が挙がった
  • ケースは5.25インチベイ必須の旗を降ろし、よりコンパクトなもの、ただし静音性のないものになった。今後エアフローがどのように作用するか見ものだ

雑記

巷のYouTubeではゲームPCを対象とした自作動画が多くあり、それなりに参考になった。しかし私のような3Dゲームはしないけれども動画編集で時々重負荷をかけるような使い方を対象にしたものは見つからなかった

結局CPUのせいでCPUクーラの購入、Mother Boardの電源のせいで電源ユニットの購入と、地滑り的にストレージ以外はすべて更新と言うことになってしまった

現行のCPUがcore i5 3570K、今回が10世代分間が空いたcore i5 13600Kとなって、それも「なんちゃってRaptor Lake」ではなく正真正銘の第13世代CPUを入れることができて満足である。これも10年使い続けたいものだ。ただし、10年後、私は何歳になっているかと言うことは考えないようにしたい

Overclock可能なK付きCPUを導入したが、併せて買ったMother BoardのChipsetではOverclockできないことについての突っ込みは勘弁してもらおう。現行システムはK付きモデルでOC可能なChipset搭載のMother Boardだが、私は積極的にOCで遊ぶようなこともして来なかったし、K付きは「素性の良い」石で安心できるから、と言うことにしておきたい

購入する店舗の選択にあたっては、価格.comのサイトを参考にしたが、必ずしも最安価格を提示している店舗を選んでいない。私が20世紀から知っている店舗を選んでいる。Joshinは、昔は上新電機と言っていた。DOSParaも昔はDOS/Vパラダイスと言って、どちらも秋葉原でもよく見る店舗だった。今の40代以下の人はDOS/Vと言っても何の事だかわからないだろうが。最初Mother Boardを買おうとしたが何故かクレジットカードの認証ができず、買えなかったところにTsukumoがあるが、これも昔は九十九電機と言っていて、自作PC愛好家で賑わっていた。その他にも、石丸電機、城南電機、若松通商、ラオックス、プロサイドなどが思い出される。胡散臭い所ではマハーポーシャと言うのが記憶に残っている

今回の製品の選定にあたって、特にMother Boardやグラフィックスボードで「…ショップ限定モデル」と言うものが安く売られているのを見た。機能の割に安価なので魅力的に映るのだが、この「限定」の中に、BIOSの機能制限とか、起動画面にBTO PCのようにそのショップのロゴが表示される等ということはないのだろうか。安いからと言ってそこに魂を売るのは嫌だ。Webで検索してみたのだが分からなかった。何方かこの辺りの事情をご存じの方よりご教示頂ければ幸いである

本当の蛇足だが、この数か月間、色々なコンポーネントの組み合わせの価格シミュレーションを行って来ていて、その数が100を超えている。これも楽しみの一環としてやってきたものだが、終わって見ると無駄なものに無駄に努力を重ねたな、と言うある種贅沢感を感じる。記録の意味でpdf化したものを格納しておく。(本当は、Excelでコンポーネントごとにシートを分け、纏めのシミュレーションのシートから各コンポーネントの価格を参照するという仕組みになっている)

次の記事では、買ったコンポーネントの写真を交え、感じたことを書いて行きたい

2023/09/05
んねぞう

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