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んねぞうのカメラ評価 E-5と6D

サブカメラとして使っているRICOH GRが壊れたのを機に、その代替策を考えている過程で、これまでのカメラを含めて考えたことがあるので、総括してみたい

現在のメインカメラはCANONの6Dで、上述のGRと同じ10年選手だ。その前はOlympusのE-5、その前はOlympusのE-410だった。一方、サブカメラは、Olympus E-PL1sからGRになった。その中で、この十数年メインカメラとして使ってきたOlympuのE-5と、その後継機のCANONの6Dについて纏めた

Zuiko digital ED 50-200mm F2.8 – 3.5 SWDと共に

Olympus E-5は、当時のOlympusのフラッグシップモデルで、それでいて本体実売価格が20万円を切っていた。その当時は何とも思わなかったが、その後買った6Dと比べると、いろいろな点で違っていた。まず防塵防滴性能。6Dは一度バックパネル内に水が入り修理したが、E-5は一度もなし。次に撮像センサーの埃除去機能。6Dでは偶に撮影した画像に埃の丸い影が映ることがあり、これをLightroomで画像から除去することがあったが、E5ではなかった。また、ライブビューなどで撮影する時に使うアイピースシャッターは、ファインダ内の機構として備え付けられていたのが、6Dでは、ゴムの板を自分でファインダーにはめ込むようになっていた

片やOlympusはフラッグシップモデル、片やCANONはミドルクラスで比較するのはフェアではないかも知れないが、防塵防滴性能については、NIKON, CANONのユーザが、防塵防滴機能のあるカメラを使っていても、雨中ではタオルでボディを覆いながら撮影するという話を聞いたが、私は全くこのようなことをせずにE-5を使っていてトラブルに見舞われたことがないので、私はこれは間違いのないことだと思っている

一方、フルサイズとFour Thirdsのセンサに由来する問題として、白飛びとボケの問題がある。最近のFour Thirdsはどうか知らないが、とにかくダイナミックレンジ、ラティテュードが狭く、白飛びには悩まされた。このことから習慣的に-1Ev補正をして撮影する癖がついた。フルサイズの1/4のセンサ面積に当時1200万画素を詰め込むのだから不利な点があるのは否めない。当時発売されていたAPS-CのNIKONのD300と言うモデルも1200万画素と言うことだったので、ほぼ半分の面積に同じ数の画素数を詰め込んでいたということになる

また、ボケについても、写真雑誌に載っている写真で、フルサイズのボケと言うものに憧れを持っていた。これは原理的にどうしようもなく、必死に絞りを開けて(場合によってはNDフィルターも使って)ぼけを表現しようとしていた。この時、E-5のシャッタースピードの上限は1/8000秒まで上げて撮影したりしていた。因みにこの1/8000秒のシャッタースピードは普通のミドルレンジのカメラにはなかなか装備されない機能であり、知らず知らずのうちにその恩恵に与っていたことを、後になって知った。液晶画面がバリアングルになっていることも、後になって知ったのだが、他のNIKON CANONのカメラではまだ一般的ではなく、NIKON、 CANONユーザの間では当時はバリアングルにすることにより、液晶取り付け部の強度が、とか、その分厚みが増えるという、批判的な意見が多かったように思う。しかし、私にとっては、これは大きなアドバンテージである。これによって撮影アングルがかなり自由に取れたことは大きい。今NIKON、 CANONの上位機種にもバリアングル液晶が普及していることを見ると、当時のNIKON、 CANONユーザは食わず嫌いだったのではないかと思う

センササイズに由来するもう一つの不満点として、高感度耐性の問題があった。私の写真ブログ「んねブラ」を見て頂けるとわかると思うが、夕暮れとか夜の写真が結構多い。その時は勢い感度を上げることになるのだが、その時にどうしてもノイズが増えて、如何にセンサー駆動式手振れ補正機能の力を借りても思うようなシャッタースピードまで上げられないことも多かった

上記のような、当時の自分としては白飛びとボケが大きな不満で、次の機種の選択においてはこれが大きなポイントだった

次の機種として、当時CANON 6Dの対抗機種としてNIKON D600があったが、高感度ノイズは6Dの方が少ないという記事が多かったので、それが決め手になった

ボケと言うものへの憧れのせいで、Zeiss Distagon F1.4/35mmと言うマニュアルフォーカスの、カメラに詳しい知人には「ゲテモノ」と呼ばれたレンズも買った。これで絞り開放で撮ったりしたが、これはこれでピントのシビアさ、パープルフリンジの問題があることも分かった。結局、フルサイズに期待していたことは、ボケとラティテュードの広さであり、ボケについては絞り開放馬鹿一直線で堪能したし、ラティテュードについても、Lightroomでいろいろいじっても暗部、明部とも良く粘ってくれるのに感動した

これまでの経験で学んだことを列記すると以下のようになる

■ 造り込みの例

アイピースシャッター

電源ボタン

上記の他に、E-5では画角の隅々まで描写が一定しているのに対して、6Dでは周辺になると光量が落ちたり、収差を意識するようなことが多かった。ただし、これは買ったレンズのグレードもあるだろうし、私はその描写を問題にするような写真は撮らない(撮れない)ことが多いので、大きな問題ではないと思う

Four ThirdsのE-5を使い始めた頃は、当時のデジタル一眼レフのレベルと言うものに対する自分なりの基準がなく、あるものを何の自覚もなく使っていたが、6Dに乗り換えた後で、テレセントリック性と言う、写りへのこだわり、防塵防滴、バリアングル液晶、細部のスイッチ類の配置等Olympusのカメラ造りに対する真面目さと言うものを思い知らされる結果となった。誤解のないように言い添えるが、当時本体の実売価格20万円を切る価格で発売されていたE-5と6Dを比較しての話だ。これで、思い出深い写真を撮れた、とても良いカメラだった

一方で、ボケ、ラティテュードに関するAPS-C, フルサイズとの違いはセンサーサイズによる物理的法則の制約による宿命であり、克服できないものと理解している。最近のOlympusの一眼レフはNature系のフィールドをターゲットにしているのは、その精密な描写、被写界深度の深さ、軽量コンパクトである特性を生かし、そして防塵防滴機能を研ぎ澄まして来た帰結だろうと思う

私は臍曲がりの気があり、判官贔屓のバイアスが多少かかっていることは自分でも気づいているのだが、それを差し引いてもOlympusを応援している。多分センサーサイズの宿命からデジタル一眼の主流にはなり得ないだろうが

2023/11/18
んねぞう

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11 2023

カメラが壊れた

スナップ用カメラとして使っていたRICOH GRが壊れた。昨日、出先で撮影しようとして電源を入れたら液晶に被写体が写らなくなっていた

帰宅して確認したら、

電源をボタンを押すと、レンズが出る/液晶には撮影データ(撮影モード、絞り値、ヒストグラム等)は表示されるが、レンズを通した被写体の画像が表示されず真っ暗

この状態でレンズをのぞき込むと絞り羽根が全閉状態

何度かシャッターボタンを押すと、絞り羽根が開くが、その後にもう一つ幕があり(シャッター?)、全閉

さらにシャッターボタンを何度か押すと、その奥の幕が開いた状態になり、その後数秒で画面に被写体が表示され、正常に撮影ができるようになる

昨日から何度か試してみているが、状況は変わらず、NETで調べてみても同様の事象の記述もないし、RICOHのHPで見てもこのモデルは既に鬼籍に入っていて修理対象外のようだ

一眼レフを持ち出さない時でも、カバンには必ずこのカメラを潜ませて出かけていたし、撮影に出かけた際はワイドコンバージョンレンズを付けて首からぶら下げて撮影していた。撮影枚数の割には酷使されていますねと、前回修理を依頼した時に、サービスセンターの人からも言われていたが、とにかくスナップ写真を撮るときに、いやそうでなくてもこのカメラがないとかなり困ったことになる

代替はないかといろいろ調べてみたが、今のカメラ市場では、スナップシューティング用のカメラが昔に比べて極端に減っているのに愕然とした

現行のGRはIIIとなっているが、価格が12万円以上する。ワイドコンバージョンレンズを付けると20万円近くになる。スナップ用カメラとして私にとても買える金額ではない

また、富士フィルムのX100Vは、レンジファインダー風のファインダーが付いていて、GRの液晶では明るい屋外では全く見えずフレーミングの確認ができなかったので、非常に魅力的たが、メーカで生産見合わせ(終了ではないらしい)で定価の表示はあるが出荷されていないようで、Webで見たら20数万円の値段が付いていた

範囲を広げて、OlympusのTG-7も見てみたが、センサーサイズが小さく、私のように撮って出しで勝負できるような腕がなく、後々いろいろLightroomでいじくるような使い方には、画素数で不満が残る

これ以上範囲を広げると、もう一般のズームレンズ付きコンデジの世界に入ってしまうので、市場での代替カメラ探しは一旦ここで諦めることにした。やはりスマートフォンのカメラが普及したせいで、この手のカメラは衰退してしまったのだなと実感する

当面は、手持ちのOlympus Pen(PL1s)にFour Thirds(Microではない方)のパンケーキレンズを使って代替しようと思う。防湿庫から引っ張り出してみたら電池が切れていたので充電しているが、完全に放電した後充電して、電池が駄目になった経験があるので、これが駄目な場合は、また悩まなければらない。

だけどやっぱり大きいなあ。MFT(Micro Four Thirds)のアダプタを介してレンズを付けていることもあるし、持ち歩いているうちに電子ビューファインダがもげてしまいそうな予感がする

MFTの単焦点パンケーキレンズの中古を物色を始めている

2023/11/07
んねぞう

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台風パフォーマンス(台パ)の定義

この前の記事で「何とかパフォーマンス」についていくつか提起したが、その中の「台風パフォーマンス(台パ)」については、既にその定義が学会で提唱されているのを見つけたのでここに引用する

Definition of Typhoon Performance (Pt)

Typhoon Performance (Pt) is defined as a product of Pt1 and Pt2, where Pt1 is an integration of time and relevant wind speed, and Pt2 is a ratio of forecasted maximum wind speed against actual (controlled) wind speed. For details, refer the figure below.

Pt = Pt1 × Pt2

出典

“Meteorological and disaster prevention considerations for the Asia-Pacific region under global climate change – Proposal of standards for calculating typhoon damage around Japan”
nDAZ nNEZ, Associate cleaning worker, International Research Institute of Useless Studies (IRIUS)
Bulletin of International Meteorological Society, pp. 209 – 867, Volume 23, Book 133, 2023

済みません、上記はすべて架空のものです んねぞうが勝手に作りました

2023/10/28
んねぞう

何とかパフォーマンス

コストパフォーマンスと言うことばがある。投下した金額に対して効果、対価がどれだけあるか言う意味だが、最近「タイパ」と言う言葉が目立つようになってきた。聞くところによると、タイムパフォーマンスの略称で、コストパフォーマンスの時間版とのこと。なるほど、私もYouTubeを見る際に結果を早く見たい時は再生速度を速めて見ていることもある。私はスポーツなどに特に興味もないので、試合そのものを観戦する趣味もなく、結果さえわかれば良い。そうしてみると、時間に対して、その濃度を高め、あるいは結果を得る時間を短かくする意味で「何とかパフォーマンス」と言うのは他にもあるのではないかと考えて見た

感動 – 感パ(かんぱ)

長編小説、大河ドラマやオペラ、ミサ曲のように、長い時間かけて、紆余曲折を経て感動を得るのではなく、そういうのをすっとばしてどれだけ手っ取り早く感動を得られるかの指標

対戦結果 – 対パ(たいぱ)

囲碁、将棋、チェス等の勝負事やカーリング、サッカー、ゴルフ等のスポーツの対戦結果が、その経過でどういうどんでん返しがあろうがどれだけ早く判明するかの指標

ゲーム – ゲーパ

人生ゲームを例に取ると、職業、結婚、出産、事業、事故等何でも良いから、結局どうなったのか手っ取り早く結果が決まる指標。麻雀では、いろいろテンパるのだろうが、それはどうでも良いので、誰がいくらで上がったのかが分かれば良い

人生 – 人パ (じんぱ)

生まれてからこのかた、出自、両親、境遇、運命、職業、出会い、病気、事故、成功、不運等を踏まえ、結局その人生はどうだったかの結果が経過を省いてどれだけ早く確定したかの指標

歴史 – 歴パ(れきぱ)

人類が発生してから数万年、その後どのような結末になるのか(どのように絶滅するのか)、経過はどうでも良いので手っ取り早くわかる、その指標。同様に、今はBig bangが宇宙の始まりと言うのが定説となっているが、その後人類の暮らしている宇宙は最後はどうなるのか、いろいろ学者が研究して発表しているが、結局どうなるのか、手っ取り早く分かる、その指標

試験 – 試パ(しぱ)

試験勉強をした挙句、試験の後の結果が分かるまでの 期間。一週間後の合否発表とかではなく、当日にでもわかりたい

痛み – 痛パ(いたぱ)

歯医者の治療(その後の痛みも含む)や筋肉痛等で、一定時間この痛みに耐えなければならないときに、その積分値を、強度を高めて、より短時間に消化できるかの指標

熱 – 熱パ(ねっぱ)

発熱によりしんどい思いをしているときに、微熱がだらだら続くよりは、その後の人生に支障がない程度に高熱が出てその代わり短時間に済んで欲しい

騒音 – 音パ(おんぱ)

騒音が、長時間続いて生活に支障を来すようであれば、いっそのこと一週間なり一日分全部まとめて大音響で短時間に済ませて欲しい。例えば隣家からの騒音、飛行機、鼾。その間は耳栓をするから

地震 – (しんぱ)

今後数十年に発生するであろう地震のエネルギーを災害が発生しないレベルに平準化して、一定期間で集中して消化する。その期間を耐震期間と設定し、必要な対策を講じたうえで全国的に休みにするようにしておいて、それ以外の期間は安心して過ごせるようにする。他の何とかパフォーマンスは強度、濃度を高める方向だがこれは逆

叱られ – 叱パ(しっぱ/しかぱ(逆数))

親、上司、顧客等からの説教、叱責、クレーム等が延々と続いているときに、実質的な内容がどれだけ伴っているかの指標。これらの内容が自分にとって成長の糧となるようなものであった場合、これを「しっぱ激励」と言う。逆に、同じことを何度も繰り返しているだけでいい加減うんざりするような場合は、この「しっぱ」の逆数をとって、しかとパフォーマンス、即ち「しかぱ」と定義しても良い

降雨 – 雨パ(うぱ)

年間の降雨(雪)量が、季節や生活、農業、観光の需要にどれだけ沿って、災害の発生もなく推移したかの指標

天気 – 天パ(てんぱ)

通年の天気が、個々人にとってどれだけ都合よく推移したかの指標(旅行、洗濯の際にどれだけ晴れの日があったか、会社に行きたくない時に都合よく豪雨になって電車が止まったか等)

台風 – 台パ(たいぱ)

台風の瞬間最大風速を平準化して、災害が発生しない程度の風速を一定期間維持させる技術の適用にあたって、その効果を表す指標

2023/10/28
んねぞう

澪22号が出来上がった

私の所属する文芸同人誌「澪」の同人誌第22号が出来上がり、送られてきた。15号からの加入なので、これで8回目になる

私の作品はフォトエッセーと言う触れ込みなので、写真と文章のハイブリッドな構成により、表現の相乗効果を狙うべきところである

写真については、他の号とは違い、何故か階調が良く表現されているが、逆に私の意図した、暗部がどすんと落ちたインパクトのあるイメージではなくなってしまった。出来上がりをイメージして入稿の際に調整したのが、これまでの経験が作用して、かえって自分の意図をスポイルしてしまっているかも知れない。これは振り子のような揺り戻し効果のため、収束するのにもう少し時間が必要なのかも知れない。と言うか、お前は「澪」15号以来何回揺れているのだ、と言う突っ込みは必至だが

文章についても他の同人諸氏と比べて突き詰め方が浅く、何だかなあ、と言う感じである。ページ構成の都合で、一ページに写真を張り付け、そのページ内で叙述を完結させるという制約の中だとどうしても書ききれない内容が出てしまう。これは言い訳だ。ちゃんとした物書きは限られた字数でも余すことなくその思想を展開することができるだろうから

毎回、妻と子供達にこの「澪」を「ココロノカテ(心の糧)」としてプレゼントしている。日頃から接している、楽しいもの、新しいもの、光り輝くもの、前向きなものからいったん目を背けて、ひっそりと息づくもの、自己主張がなく、打算のないもの、それこそが尊いもの、それが世界、人生を形作るものである(或いはそうあってほしい)と言うところに思いを馳せてもらいたいという願いからだ

皆私の作品の理解者なのだが、娘から、「もうインド物は飽きた」と言う爆弾発言があった。インド物はこれで4回目になるが、一旦箸休め的に別なものにした方が良いと言うのだ。親父は娘の言葉を無碍にもできず、多分この先数か月、どうしようか悩むことになるだろう

上の写真は私の今回の作品の写真の一部である。女性の写真を敢えて選んで掲載したところに、澪の販売部数の増加を意識した下心が潜んでいる

2023/10/27
んねぞう

無価値なDomain

先日ドメインの管理画面で、ふとこれは何だろうとリンクをクリックして見ると、ドメイン名の価値の査定結果が出た。ご丁寧にありがとう

2023/10/24
んねぞう

PC「硬派」とは

これまでのPC更新に関する一連の記事の中で、私はしきりに「硬派」と言う言葉を使った。ここでは、自分の言う「硬派」とはどういうものだったのか、ブログに書かれた文章を逐一掲げて検証して見たい

昔からの(硬派の)PCユーザの私にとって、CPUは何にもまして大事なご本尊様である。

これはグラフィクスボードが出現する前の記憶を色濃く引きずっているための言辞であろう。今回、今後10年使えるようにと、どう見ても自分の今の使い方にオーバースペックなCPUの選択にもそれが色濃く表れている

硬派なので、ケーブルもじゃもじゃの物を買った。

これは電源装置の紹介で吐いている。ケースの内部をLEDで光らせたり、ケーブルを殊更綺麗にまとめて、マザーボードやメモリ、グラフィクスボード、ファン、ケーブルに至るまで色のコーディネーションをするようなのは軟派だと言いたいようだ。ケースの中にケーブルが縦横無尽(ぐちゃぐちゃ)に張り巡らされ、その中を目にもとまらぬスピードで電気や電気信号、場合によっては光も駆け巡る、このようなさまを想像するのがロマンである、と。

硬派の私は20世紀末にPCを買って以来、ケースは白を使っている。

デスクトップPC以外の情報家電はすべからく黒を使っているが、ことPCケースについては20世紀に身に付いた習慣は抜けないものらしい

硬派の私が気に入らないのはHDDアクセスランプがないこと。

PCをいじって起動して、本当に正常に立ち上がるのか、あるいはある処理をしていて、これ、本当に動いている?と言う不安の瞬間を幾度も潜り抜けて来た身に取ってはこのHDDアクセスランプは嵐の夜の灯台のようなものだ。また、PCが一生懸命働いてくれているということを知って、PCが愛おしく思えるようなことはないだろうか

私は硬派なので、ネジ上等!なのだ

最近のケースはユーザビリティが向上して、ネジを省く傾向がある。私の視点からは、開け閉めがやりやすくなった半面、確実性が減殺されるようで落ち着かない。何度も開け閉めしてジュラコンキャッチがバカになってしまわないか? と言う心配をするくらいならばネジで良い、ネジで。今回買ったケースの付属品にも、そのジュラコンキャッチの予備が同梱されているのが不安を煽る

HDDを3台で運用している硬派である私の構成にぴったりだったのもこれを選択した要因の一つ。

ケース選択のところで出て来た。古式ゆかしくハードなディスクを、それも3台も使っている俺は、これぞ硬派だと言いたいようだ

私は硬派なのでごてごてと無駄な曲線、角、光り物、ロゴで飾られたケースは好きではない。

ケースのデザインについての言辞。1980年代のPC/ATの草創期のケースは、それこそ私の目から見てもダサかった。それから比べると、最近のケースはいろいろなバリエーションが出て来て良いことだとは思うが、その中には機能と関係のない飾りや意味のないデザインに思えるものが多く、自分が愛着を持って長く使えるものとは思えないようなものもある。これは硬軟関係なく個人の好み・センスによるものかも知れない

実は硬派の私には手持ちの電子工作の部品でできてしまったのではないか疑惑がある

この言辞の裏には、「いや、俺はちょっとした電子工作はできんだかんね」と言ういやらしい自慢が覗いて見える。さらに、そう言っておいて、「疑惑がある」と言う言い方で自信の無さをぼかそうという意図が見える

硬派の私はM.2 SSD等というものは持ってねえんだ。
私は硬派なので、この3台の文字通り硬派円盤駆動装置(Hard Disk Drive)をあの手この手で組み付けなければならない

この2つの言辞は組み立て段階で吐かれた言葉。硬派はHDDだ、と。M.2 SSDは軟弱者の使うものだと。なお、2.5in. SATA SSDは良いらしい。この裏には、今のところストレージに異常がなく、さしあたって新しいパーツを導入することができないためのやっかみの臭いがある。そのうちストレージの劣化・故障に伴う交換と言う段になって、しれっとM.2 SSD等を導入しているという図が目に浮かぶ

これまでの言辞をまとめると、ゲームをしたり、中身を光らせたりするのは邪道、即ち軟派である。記憶装置はすべからくHDD、百歩譲って2.5in. SATA SSDでなければならない。ケースは白色系統、ネジ止め式でなければ安心できない。HDDアクセスランプは必須、必要であれば自作も辞さず。「硬派」ではないが、「10年前と違い、現在は簡易水冷が市民権を得ているようだが、私のようなロートル(死語か?)には敷居が高いので、空冷しかない。」と自分が時代遅れの人間であることは意識しているようなので、結局は変化を受け入れず、旧態を踏襲したいだけの人間と言うことだろう。だからと言って新しいものが嫌だと言っているのではなく、PCの仕様検討にあたって、いろいろ新しいものに触れ、ほう、面白そうだの、と思いつつ見ていたことは確かだ。結局、自分のやりたいことに照らして、本当に必要なものは何かをコスト面も含めて厳しく(諸説あり)絞り込んでいったところ、クラシカルな構成に落ち着いた、と言うところだろう。それをことさら「硬派」と言っているだけのことだ

2023/09/17
んねぞう

PC更新決行記4 – 環境設定編

組み立てが一段落し、ほぼ以前の環境が再現されたが、イレギュラーな対応が必要となったことについての雑記

古いグラフィックスカードでもCPU付属グラフィックスよりも高性能だった

まずはグラフィックスカードなしで組み上げて環境を設定、ベンチマークを取って見たりしていたが、FF15のベンチマークを取ったら、やはり時代遅れとはいえGTX 750Tiのグラフィックスカードの有無で有意な違いが出た。また、Da Vinci Resolve (18.5.1)はCPUのグラフィックス機能では起動しないことがわかったので、このカードを常設して使うことにした

Da Vinci Resolve (free)の起動ができない

上述したようにグラフィクスカードを設置してデスクトップにあるDa Vinci Resolve (18.5.1)のアイコンをダブルクリックしても起動しない。タスクマネージャで見ていると、起動はするが、2~3秒で「中断」と言う表示が出てプロセスが終わってしまう。再インストールして見たり、余計と思われるアプリをアンインストールしたり、ストレージの空き容量が少ないのかと思って不要なファイルを削除したりしてみたが効果がない。グラフィクスボードはこれまでと同じで、システムのグレードはこれ以外すべて向上しているので、パワー不足と言うことはないと思ってこれで数日悩んでいたが、今日Webで調べていて、デバイスマネージャでCPUのグラフィクス機能を無効にすることで動くことが分かった。前のcore i5 3570KもCPUのグラフィクス機能があったが、これを無効にする必要はなかったので、盲点だった。おかげで、この対処によってDa Vinci Resolveが起動した。

しかし困ったことになった。私がグラフィクス機能付きCPUを導入したのは、万一グラフィックスボードが壊れて画面表示ができなくなったときに 回復のためにCPUのグラフィックス機能を使って画面表示させるためであって、Da Vinci Resolveを使っているときにグラフィックボードがお亡くなりになった(もうかなりのお歳なので)暁には、CPUグラフィックスが無効になっている状態でお手上げと言う事態になると言うことである。そのようなときには数1,000円で間に合わせのグラフィックスカードを買いに走るしかないか。なんだか割り切れない気持ちである

ビデオエンコードは10倍速くなった

それはそれとして、環境が変わり、ビデオエンコードの性能はどのようになったかの興味があったので、試してみた。以前使ったのと同じ、15分18秒のmpeg4をそのままエンコードした結果、

エンコード時間3分12秒、最大CPU温度84~100℃、最大GPU稼働率 31%、最大GPU温度55℃ (HD、mp4、H264、29.97fps)

上はエンコーダ Autoの場合だが、エンコーダ ネイティブにしてもほとんど変わらない(Auto/ネイティブの意味も分からずに言っている)。以前に同じビデオファイルをcore i5 3570K(+GTX750Ti))でエンコードした時は、「10秒分のエンコードに22秒くらいかかっている」と言っているので、

概算すると10倍速くなったことになる!!

Pet name 命名

20世紀より連綿と続く我がPCシリーズの大きな節目を記念して、ここにこのPCに命名したいと思う

若松 Lightning号

Lightningは、言わずと知れた、HDDアクセスLEDの煌めきに因む

2023/09/13
んねぞう

PC更新決行記3 – 組み立て編

前回、PC更新用に購入した各パーツの紹介といちゃもんを付けた。ここでは、実際の組み立てで起きたことを記す

まずMother boardにCPUの取り付け。一度取り付けたら、廃却までご尊顔を拝することのないソケットをまじまじと拝見する

然る後、これも廃却までご尊顔を拝することのないCPUのLGAをとくと拝見し、

CPU オーン!

メモリも正常に差し込めた

CPUクーラとの取り付け順序を考え、クーラを付ける前にメモリを差し込むことを考えた俺は偉いと一人悦に入っていたら、なんだかCPUを抑えているはずの枠がかたかたする。「ん?」と思ってみたら、カバーとレバーを操作する順番を間違えて枠が固定されていなかった…アホか(上2枚の写真)

CPUに放熱用のグリスを塗る。グリスはどこか、とひとしきりマザーボードの箱を探したが、これはCPUクーラーの付属品であったことを思い出し、注射器のような容器に入ったグリスを取り出す。そこで、はたと困った。この注射器の針に相当する部分に穴がない

このでっぱりの途中を切ればよいのか、それとも、このでっぱりを何とかして外せばよいのか?と迷ったが、確信が持てないままでっぱりを回せば外れたので、これでグリスを塗った。後でYoutubeを見たが、先端の恰好がこのようになっていたので、多分のこの方法が正しいのだろう

そして、CPUクーラーの取り付け。バックプレートやリテンションの取り付けは、YouTubeでさんざん予習していたので、ふんふんと鼻歌交じりで済ませ、付属の長いドライバーでねじ留め。

(これが後で仇となる)

安いメモリなので、干渉することもなくクリアランスは十分

一つ気なったのが、上の写真。CPUクーラにはファンが2つ付属していて、この電源ケーブル2本を1本にまとめるケーブルも付属しているのだが、2つのソケットのうち一つは3Pin、もう一つは4Pinとなっている。これで両方のファンのスピードをコントロールできるのか? まあ、細かいことは措いておいて、次行こう

ケースの側板等、内部の部品の取り付けに必要な部材を外したところ

電源装置はケース前面に縦に置く。高さは3段階を選べるが、私はHDDを電源の下に設置する関係で、一番上にしか置けない

そうした場合、フロントパネルのUSB Tytpe A端子の接続ケーブルや、画面から見切れているがUSB Type C端子の接続ケーブルにかなりの曲げがかかることになる。経年して悪影響がなければ良いが

Mother boardを固定して、ATX電源、CPU電源ケーブルをつないだところ

別に買ったLEDをMother boardのHDD LED端子に繋ぐ。後でケース内の適当なところに貼り付ける

ストレージの取り付けに移る。このケースは省スペースである代わりに、ストレージの取り付け場所がばらばらで、かなりの難儀が予想される。一番簡単そうなC:ドライブの2.5in.のSSDは、専用ブラケットを介してMother board裏に取り付ける。硬派の私はM.2 SSD等というものは持ってねえんだ。ここまではSATA電源、信号ケーブルとも接続できた

これからが難所

私は硬派なので、この3台の文字通り硬派円盤駆動装置(Hard Disk Drive)をあの手この手で組み付けなければならない

関係ないが、日立と東芝のHDDのこの面の造形が一緒なのは偶然か? 組み上げてしまった後に気が付いたので、後日HDDを取り外す時に、基板の方はどうなっているか見てみたい

それぞれのHDDの組み付けの前に、少し悩んだことがあった。ケースの部品に、ネジはあるのだが、それと同数のゴムブッシュのようなものが入っていて、これは多分HDDとケースの間の緩衝材として使えと言うことだと理解したが、これをどの向きに、どちらから入れれば良いかの説明が説明書に書かれていない。考えた末に、ケース内側からねじ込むことにした。スペース的に、電源を組み付けた後の前面パネルに挿入するのに指が入らず苦労した

これがほぼ最終的な形だが、このストレージの配置について、図解する

説明の都合上SSDをC:、HDDをそれぞれD: E: F:ドライブとする。D:ドライブは前面パネルにコネクタをこちら側に向けて設置、E:ドライブは底面にコネクタを向こう向きに、F:ドライブは少し離れた底面の奥にコネクタを右向きに設置するようになっている。D:ドライブとE:ドライブはほぼ接触している。それぞれのコネクタがてんでんばらばらな向きと場所に位置しているため、SATA電源ケーブルが決定的に影響を受ける。今回使っている電源装置は、SATA電源コネクタが3か所ついているケーブルが2本出ているので、コネクタの数の上では十分なのだが、長さが足りず、全部のコネクタをカバーすることができない。そこで、現行のPCから、ペリフェラル電源をSATA電源コネクタに変換するケーブルを抜き取り、次のようにした。

秘技 電源ペリフェラルSATA変身の術

ケースの反対側から見たところ。ペリフェラルの電源ケーブルからのSATA電源コネクタをC:(右)、 E:(左下)ドライブに繋げた。D:、F:ドライブには、電源装置付属の本来のSATA電源ケーブルを1本ずつ繋いだ

最終的な裏面はこんな感じ。ケーブルの重なりを調整する必要はあったが何とか側板が閉まった

私のささやかなオリジナリティ、前に触れたHDDアクセスランプ。リード線を何とかケース前面パネルの穴を通して、テープで留めた

カバーを付けるとこんな感じ。実際は写真のようなどぎつい光ではなく、適度な明るさをもって知らせてくれるので、満足

上の動画を撮った後、LEDの位置を下げて、最終的にはその下の写真のようになっている


最後に、ここまで読んでくださった方へのエンターテインメントとして、一つやらかしたことを紹介するので嗤ってやって頂きたい

SSDを組み付けた段階で、動作確認をした。ベンチマークもしたのだが、CPU温度が上がっているのに対して、CPUクーラのファンの回転があまり上がらず、出てくる風もそんなに熱くないので、何かおっかしなー、いや最近のCPUはこんなんだっぺか、と考えていたら、あることに気が付いた。下の写真を見て下さい

はい、CPUクーラの伝熱面の保護シールを剥がし忘れておりました

YouTubeのPC組み立て動画でも、これを剥がし忘れたらあかんよ、と言っていて、私自身も、こんだけ目立つように貼ってあるのに、なんで忘れるんだろーな、お馬鹿だよね、と鼻くそをほじりながら見ていたのが、馬鹿は自分だった、と言う落ち

Murphyの法則に、下記の法則があることを思いだした

It is impossible to make anything foolproof, because fools are so ingenious.
馬鹿は天才的なので、何事もフールプルーフにはできない
<Murphy’s Eights Corollary (Murphyの第八の推論)>

とか、

You can make it foolproof, but you can’t make it damfoolproof.
フールプルーフにすることはできるが、完璧なフールプルーフにすることはできない
<Naeser’s Law (ニーザーの法則)>

orz

2023/09/16
んねぞう

16

09 2023

人手不足

今週、2回程首都圏の大都市のJRの駅構内で立ち食い蕎麦を食べた。前回ここで食べたのは多分1年以上前だったが、今回戸惑ったのは、自動券売機でトッピングが選べなくなっていたこと。具体的には、普通、私は蕎麦は大盛、それにかき揚げとプラス1品(わかめとか)を頼んでいるのだが、今回は、山菜蕎麦(大盛の指定は可能だった)のボタンを押して、そしてだ、他には…と画面を目を凝らして単品のトッピングを探したが、メニューになかった

店内でもシステムが大きく変わっていて、食券の番号がモニタに映し出されて調理状況が表示され、出来上がると音声アナウンスで知らせるようになっていた

仕方なく山菜蕎麦の大盛で我慢したが、売り上げが減ってもトッピングの数に変動が出ることの対応を省かなければならないほどの人手不足なのだろうなと、思わぬところで世間の人手不足の実態を垣間見た

2023/09/15
んねぞう

15

09 2023