Raspberry Pi LED ディスプレイ拡張
先だって、8ドットLEDマトリクスを使った電光掲示板の復活を果たしたのに気を良くして、この拡張を考えた。8ドットLEDマトリクスが2つ連結されているのでは、いささか文字の読み取りに神経を集中させる必要がある。これは個人差があるのだろうが、右から左に流れる、8ドットの文字を認識して、記憶し、その次に現れる文字を認識して、単語として構成して意味を取るという作業は、なかなかに集中を強制されるものである。仮に、これが電車の中の案内表示に使われたら、乗り間違い、降り間違いで発狂する人が出る可能性もあると思われる。これを解消するには – ① 表示のスピードを遅くする、 ② 表示の桁数を増やす – の2通りが考えられる
試しに表示のスピードをいじって見た。下記は画面を0.07秒ごとに1ドット送るパターン。これを基準とする
次いで、画面送りの時間を倍の0.14秒ごととしたパターン
後者は、多少見やすくはなったが、伝えたい情報量に対して、その時間がかかりすぎて、例えば電車の中でこのような表示を見せられている人達は、電車と言う移動スピードとこの情報の流されるスピードのギャップに違和感を感じるのではないか、とうじいん、ああわかったわかった、それで次を早く表示してくれ、でないと次の駅に着いてしまうじゃないかとフラストレーションを覚える人とか、あまりの遅さに乗り物酔いを起こしてしまう人も出て来るかも知れず、これは由々しき問題である
因みに表示されている文字列はWebで、日本で一番長い駅名(かなで数えた時)を調べて出て来たものである。8ドットマトリクスで漢字表記は別の意味で辛いものがあり、可読性の観点からひらがな/カタカナ表記とした。流れ行く文字列を見ていると頭悪い感が濃厚だが、この企画(を実行している自分)自身がそうなので、気にしないで進める
閑話休題、AmazonのWebサイトを眺めていたら、緑色の8ドットLEDマトリクスの4連のものが1,000円を切る値段で出ていた。それも、LED単体ではなく、コントローラ付きでだよ。写真を見る限り、このコントローラは、私が今持っているのと同じMax7219と言うものが使われているが、某有名電子部品のWebストアではこのコントローラなしで1個250円で売られていたのに対してかなりお得で、これは買うしかない


で、買った。本体と、SPI接続用ケーブルと、L型ピンヘッダが入っていた

LEDマトリクスを一つ基板から剥して、コントローラを見たが、型番の表記はなし。ちょっと心配になったが、多分大丈夫だべ、心配しても仕方がないので先に進むことにする
以前の2つ連結のプログラムの定数を2箇所変更しただけで動いた(カスケードの数を2 → 4、文字の流れる方向を逆転)
この状態で、2つ連結のものと並べて表示させてみる。表示スピードは、両方とも基準とした、0.07秒ごとに1ドット送るパターン
AV1 コーデック
H.264コーデック
4個連結の方は確かに視認性に優れて、楽に読み取れるような気がする
逆に、表示される文字数が2倍になったせいか、もう少し早くても良いような気がしたので、4桁の方の表示スピードをほぼ倍(0.04秒ごとに1ドット送るパターン)で試して見た
感覚として、表示の量が倍になると、スピードが倍になっても楽に読み取れるような気がする
悪乗りして、スピードをその倍(0.02秒ごとに1ドット送る)にしてみた
これは、流石について行けない。文字の流れが速く、如何にひらがなとはいえ8×8ドットの文字を認識するためには多少の時間が必要で、視線を動かす必要があるが、その分早く、大きく動かす必要があるので疲れる。もしやるとすれば、桁数を増やせれば良いのかも知れない。例えば6桁とか。そういうことを言い出せば、ブロードウェイの電光掲示板のように、帯のようにすれば良いことになるので、この話はここまでにしておく
以上、非常に限られた数のサンプル(いつものことだがな)に対して、下記4項目について、2個連結、70msピッチの表示の場合を標準の5として、数字が大きいほど良い(最大9)として評価して見た
① 読み取るのに必要な全体的な緊張度
② 情報の待たされ度
③ 目玉の忙しさ
→ 流れて行く文字を文字として読み取るのに必要な目の移動量と速さ。これは流れるスピードが主に関係するだろう
④ ぱっと目に入って来る情報量
→ 2個、4個連結と言う物理的条件の他に、流れて行く文字全体を見て瞬時に把握できる程度


本日の教訓
8ドットLEDマトリクスは、2桁より4桁の方が良い
桁数が増えると表示スピードは速くできるが、限度と言うものがある。
2025/03/22
んねぞう