特に紫陽花を目当てに来たわけではなかったが、庭園公園の一角で、紫陽花の大群が満開だった。思っていたより早い開花に、そして何よりも晴天下の紫陽花に戸惑いつつシャッターを切った

考えて見ると紫陽花は梅雨時に咲くので、私は雨露に濡れた紫陽花を見るのが好ましいと思い続けて来た。それで、晴天下に咲く紫陽花を見ると、この日光にさらされて、紫陽花にとっては迷惑だろうと思うのだが、それは私だけの思い入れで、本人にとって見ればどちらでも良い話なのかも知れない、などと思ったりもする

かといって、晴天下の紫陽花上等! と言うと、お前は古来からの日本人としての感性がないな、と言われそうだ

こうやって、色温度の高い、晴れた青空の環境下で紫陽花を撮ると、これはこれで良いのだが、なんとなくあっけらかんとして、陰翳に乏しい感じがする。多分私の写真の技量のせいだろうが、やはり曇天で雨露の潤いに満ちた姿の方が、私には好ましいように思える

2024/6/5
んねぞう