2014年の5月に三厩を訪れたことがある(風の強い街参照)。この時は太宰修の「津軽」と言う小説を読んでいたこともあり、その実体験として風の強い街と言う印象を持っていた。この度、その町を再訪してみた。今回の旅の最終目的地は竜飛岬であるが、その往路、復路の2回、2日に分けてのぶらぶらである。
【往路】
津軽線の終着駅、三厩には12時過ぎに到着。天気は曇り時々雪、風はなし。鉛色の空の下、旧街道と思しき道を北に向かう。
三厩漁港に差し掛かった頃、雲の合間から日が覗く。明るい景色に大きく息を吸い込んだ。
船の旗竿に、海上安全と大漁を祈願した義経寺のお守り旗が翻っている。
駅への帰り道で。失礼ながら、三厩の街には活気がなく、私好みの景色が続く。ここは洋服屋さんで、昭和40年代の雰囲気を感じる。
【復路】
翌々日、7時半過ぎに三厩の駅に、竜飛からの町営バスで着き、今回は往路と逆の方向に歩いて行く。こちらの方向は、前回外ヶ浜街道を南下し、隣駅の津軽浜名まで歩いたコースだ。天気は雪。私の期待していた天気だ。
街道沿いの消波ブロックに雪が降り積もっている。まるで四角いチョコレートにパウダーシュガーが振り掛けられたように見えたので、シャッターを押した。
前回撮ったと同じ場所で。この前立っていた小屋は撤去され、傍らで何か工事が始まっている。
この写真も前回撮ったとほほ同じ場所で。この前は西から吹いてくる風が木立を過ぎた時に出す轟轟という音がすごかったが、今はひたすら雪が舞い降りてくる。
4年前の風景に惹かれ、再訪したいと念願していた津軽地方。念願が叶い、蟹田、三厩、そして竜飛を訪れることができて、本当に嬉しい。来れて感謝の念でいっぱいだ。また来れますように。何故自分がこれほど津軽に惹かれるのか、一度まとめて見たいと思う。
※ 全身雪だるま状態で三厩駅に戻って来た時点でメインのデジタル一眼レフカメラに異変。内部に水が入ったのだろう、ボタン類が正常に動作せず、写真の再生、露出補正等の操作ができなくなった。シャッターは下りるので、あとは本当に撮れているかどうか、帰宅してパソコンに取り込んで見なければわからないという、何やらフィルムカメラの時代に戻ったような事態に立ち至った。本来防塵防滴仕様のボディなのだが、長年このような使い方をされてきて、さすがに疲れてしまったのだろうか。
2018/2/11
んねぞう