名越切通 – Apr. 2018

前回の大仏切通に味を占め、一週間後の日曜日、今度は鎌倉、逗子の両市にまたがる名越切通(なごえきりどおし)を訪ねた。

初めて逗子駅に降り立ったが、その賑やかなことに驚く。ミニバスに乗って駅前の渋滞を抜けながら揺られること約20分、閑静な住宅街の中の停留所を降りると、名越切通の入り口へは歩いて5分程度。そこへ向かって歩いているのは私一人。よしよし。しかし、今は昼近く、また「まんだら堂やぐら群」が特別公開されている時期なので油断はできない。

域内に入ると、いきなりこのような狭い切通に出くわす。

強い日差しと影の織り成す景色を、上を仰ぎ見たり、振り返ったりしながら歩いて行く。

マーガレット(多分)が咲いている所にハイライトが当たり、対照的に奥の切通しの行く先の暗がりがミステリアスな感じを醸し出している。一番明るいマーガレットの花が白飛びしているが、構うことはない(居直)。

この時期の瑞々しい緑と、鎌倉地域特有の苔むした岩肌、そして木々の間から切り込む陽の光。

ぶらぶらと歩いているうちに、「まんだら堂やぐら群」に行きつく。「やぐら」というのは鎌倉地方で崖に四角い横穴を掘り、主として内部に石塔を建てるなどして納骨・供養する施設のことだそうである。居並ぶ横穴群を、ここを先途と伸び盛る笹を手前に配して、広角で撮影する。

片隅に立っていた卒塔婆を、絞り開放で。歳降りた石の表面を、光が陰影濃く映し出している様子を撮って見た。バリアングル液晶のあるカメラの強みで、カメラを地面すれすれに構えても地面に這いつくばる必要なし。

「お猿畠の大切岸」と言う場所。以前は防衛のための壁と思われていたが、石切り場であることが近年確認されたとのこと。

「お猿畠の大切岸」を過ぎてさらに奥に進み、峰の頂上に向かう途中。木々の間から、鎌倉の由比ヶ浜、そして左奥に江の島が覗く。

それでは、ここで引き返し、人が大勢いて撮影できなかったポイントにもう一度行って見よう。

ここは逗子市が積極的に保護をしている場所だが、「まんだら堂」とか「お猿畠の大切岸」とか、その特異な名前の由来に興味が湧く。そういえば前回の大仏切通でも「火の見」という名前があったな

2018/04/29

んねぞう