江戸東京たてもの園の紅葉 – Nov. 2017

午後4時半頃たてもの園に到着。

流石に人が多い。園内は広いが、それに比例して人も多いので密度は大田黒公園と同じ位か。それにしても年々人出が多くなって来て、以前は出入り自由だった通路が混雑緩和のためだろう、一方通行になっていたり、通路の柵が新たに設けられて芝生に立ち入れないようにしている。前は私は当然芝を傷めるようなことはしないようにしていたし、また周囲もそういう暗黙の約束があったと思うが、今は園でもそういうことを期待できなくなったのだろう。当然三脚の使用も制限されていて、さらに園内放送で繰り返し人にぶつけないよう大音量で注意が流れる。非常に肩身の狭い思いをして、三脚の脚をすぼめて移動する姿も、悪いことはしていないと思うのだがなんとなく背中を丸めてコソコソと言う格好になってしまう。園のプロモーションや営業が宜しきを得て、繁盛するのは喜ばしいことだ。そして、私のような明示的な制限がやかましい事が好きでない者はここから撤退する潮時かも知れない。

とにかく落ち着いて写真を撮りたいので、閉園30分前までは撮影場所の品定めのつもりで時間を潰す。6時半頃から出入り口近くのベンチで缶コーヒーを飲みながら出入りする人波を眺めているが、入ってくる人の方が多い。それでも辛抱していると、7時15分頃からようやく少し静かになって来たので、三脚を抱えて園内を駆け回って撮影した。3枚目以降はそのようにして撮ったものです。

以下の写真はISO200,絞りF8、シャッタースピード10秒以上。三脚を立ててシャッターを開けて、10秒、20秒が経つのが何と長く感じられることか。 周りの人が、こいつ邪魔だな、と思われていないか身もすくむ思いだ。じゃあ写真なんか撮らなければ良いじゃないか、と言われればその通り。なので今後この時期ここに来るかどうかは上に書いたように思案のしどころ。

レトロな看板建築を見上げていると、月が綺麗に輝いていた。この写真には、娘から、すごく風情があるが、作り物っぽさもあり、そこに物語性がありそうだと言う鋭い指摘があった。「作り物っぽさ」と言う点について考えるに、移築した建物ではあるが、漆喰などは新しいこと、長秒時撮影のためカメラのノイズ除去が効いて表面の質感が若干失われたためではないかと。下手をすると、この程度の絵であれば、現在のCGでも容易に描けるかも知れない。

定番中の定番、前川邸。以前写真雑誌のコンテストで、この庭の雨に濡れそぼる紅葉の写真で特選を頂いたことがあった。ただし初心者部門で。

裏店?と言って良いのかわからないが、とにかく裏通りの長屋が、このようなスポットライトを浴びることは、実際に人が住んでいた頃にはなかっただろう。人の気配のない長屋に、長秒時露光の効果と思われる雲の流れ様と共に、シュールな感覚を覚える。

この公園は、レトロな建物や、その家並みが素晴らしいので、紅葉と共に印象的な写真が撮れる。それも夜となれば、ますます良い。なので、私のような腕でもこれくらいの写真は撮れると言う例証。

2017/12/25

んねぞう